朝起きてみると、秋がいない。


おかしいなと思って秋のベッドにいってみたら、この様。


こんな年中病んでるような人も風邪引くんだなぁ。


「大丈夫?お粥作ろうか?」


「!・・・・・・嬉しいけど、春は台所に立たな―――」


「大丈夫、大丈夫!じゃあ作ってくるから、しばらく寝てて」


何か言いたげに体を起こした秋を寝かしつけ、キッチンに向かう。



そういえば私、この家で料理をしたことと言えばケーキを作ったくらいだ。


いつもご飯は秋が作ってくれていたし、包丁のある場所にわざわざ近付きたくなかったから、あまりキッチンには入ったことがない。


まず材料とお鍋を探すところから始めないといけないなぁ。