すると慌てて秋が駆け寄ってきて、私の前に立ちふさがった。


「何の用だよ、長谷川」


秋の顔には、はっきりと『怒』と書いてある。


「今日君ら誕生日だろ?お祝いしようと思っていろいろ持ってきた」


でもそんなことには動じない長谷川君。


手に持った袋を掲げて、ニコッと笑う。


「わぁ、ありがとう長谷川君!」


「ありがたくない。帰れ、とっとと帰れ」


「そんな冷たいこと言うなよー。上がってもいい?」


「いいよー。歓迎するよー」


「しない!おい、それ以上春に近付くなっ!」


いろんな意味で歓迎しよう。


第三者がいないと私が危険だから。