隣の彼女が厨二病だったんだけど。





「……さあ、なんでだろうな。俺にもわかんねぇ」


自分の答える声が、別のスピーカーから聞こえている感覚。

なんだろう、この感覚。

まあいいや、もうなんでもいい。


「馬鹿なっ……肩を撃ち抜いているというのに……ッ!」

「あー、そういやそうだったな。あと頭殴られたしナイフで切られたし」

「なぜ……それでも普通に……!」

「……まあ、そうだなー、あえて言えば」


あえて言えば。




「……――堪忍袋の緒が切れました?」




ようするにキレた。


「…た、高橋くんっ……!」


10人のSPに囲まれた神坂レイが声を上げる。

不安でいっぱいの表情だ。

そんな彼女に指をさす。


「……最後の別れの言葉がアレとかぜってぇ許さねぇ。」


「……え」

「その人は関係ないってなんだよ。私が巻き込んだってなんだよ」

「…………っ」

「関わるなって言ってたお前に関わったのは俺の方。お前が俺を巻き込んだんじゃなくて、俺が勝手に巻き込まれただけ」

「…………っ」

「あとなんだっけ、今後一切その人に手は出さないで、だっけ。ふざけんなね」

「…………っ」

「お前はあんな約束させられて、一生自由になれない運命背負うことになるその上で、俺に生きていけって言うのかよ」

「…………そ、それはっ…」

「マジふざけんな」