「高橋くん大丈夫…?」と心配してくれる神坂レイにうなずきながら起き上がる。
そういえば坂本と一緒に帰って行ったから…もしかして連れてきたのか……。
それにしても渡辺先輩、
「っていうかすっごい不穏な空気なんだけど!!え!?もしかして修羅場!?ここ今修羅場なんです!?坂本クン取り合ってみんなで修羅場ってるんです!?坂本クンてば総受けなんです!?」
よく喋る上に日本語が分からない。
坂本取り合いってなんすか……そううけってなんすか先輩……。
「でもダメだよこんな公共の場で修羅場っちゃったら!あたしみたいな女子がホイホイされちゃうんだからね!!」
一応言っておくと、渡辺先輩が喋ってる間間に坂本が何か言ってるようだがそれは聞き取れない。
先輩を止めている風ではないのでやっぱり作戦の内なのかもしれないと予想。
「だけどなあこの人数に坂本クン一人って言うのもちょっとなあ多すぎだよね?だって黒スーツさん10人は居るもんね!多すぎるよね!!」
10人も居るのかよ!?
あ、っていうかこれはやっぱり人数を知らせてくれてるってことか!さすがである!
「あと残念なことにこの人もう素敵なお相手が居ましてね!!幼稚園からの腐れ縁の人なんだって!!もう超萌えるよね!!素敵だよね!!」
…………。
ってそれ俺のことじゃねぇか!!
なんなの先輩ホントなんなの!?俺等が腐れ縁なだけのどこに萌えてるんです!?
「ってことなんで、申し訳ございませんがお引き取り願いますかー!!なんならこのままあたしとスーツ喫茶開いちゃってもいいんですよー!!ってあれ、みなさんどこに行っちゃうんですかちょっとーッ!!」
渡辺先輩マジパネェっす。


