……今でこそ神坂レイはこうやって素直に手当てさせてくれてるけど、部屋に入った時は断固拒否してたんだ。
『君に話しておきたいことがあるから、私の部屋に入ってもいいけれど、手当てはいらない。』
とかなんとか。
あんだけ出血というか血まみれの状態で言われても不安すぎて耐えられなかったので『変なことはしませんから!!』とか(我ながらバカな言い分である)言ったら、神坂レイが呆れた様子で『……本当、君は変わっているね。』と笑って了承してくれた。
確かに変なことする度胸もないし、しようとも思わないんだけど、それは事実なんだけど。
神坂レイの足が白くて華奢で動悸がおかしい。
いやもうこれは俺が変態とかそういうんじゃなくて自然なことだと思うんだ!!
テンパって居たとは言えよくもまあ女子に向かってオレが手当てしてやんよとか言ったな自分!!
これ足じゃなくて他のとこだったらどうするつもりだったんだろう!!
今思えば恐ろしいわ!!動悸がおかしいだけじゃ済まなかったわ!!
ラノベとかギャルゲとかでよくある女子の風呂場に突入してしまう的なアレよりアレな展開だと思うんだけどどうだろうか!!
いやだから俺はギャルゲやってないしエロゲもやってない!!(※必死)
「……君はよく一人で20面相をしているようだけれど、それは癖なの?」
そんでまた神坂レイにがっつり見られてたって言うね!
「……はい、癖です。うざくてすんません…」
「別にいいけれど……手当てしてくれて………………ありがとう…」
「……なんで今そんな溜めたの」
「…やっぱり私にありがとうって言われると、うれしい?」
なんか神坂レイが若干デレタイムに入っている気がするんだけどなにこの子超かわいい。


