ガクンと机に舞い戻る俺の様子に坂本も把握したようだ。
「その様子だと、何も考えていなかったようだな。」
「……なんかさあ、もうさあ、“神坂さんが心配だったんで来ました”とかじゃダメだろうか……」
「秒単位で訪問終了だろうな。」
「じゃあどうすりゃいいんだよぉおお!!(泣)」
「泣くな。(面倒)」
机に顔を伏せてバンバン叩く。
ちくしょう、家も席も隣だというのになにゆえこんなに遠いんだ神坂レイ!!
いやなんでここまでして仲良くなりたいのかって言ったらそれはまあなんていうか、なんだろう、超絶美少女とちょっと親しげに話してみたいなっていうそういう男子的一般論というか……なんでもないですごめんなさい。
っていうかね!?
“関わらない方がいいわ”とか言われたらね!?
逆に気になるっつーかね!?
隣に住んでるはずなのに物音もほとんどしないし声も聞こえないから一言も喋ってないんじゃないかとか意味もなく考えてみたりね!?
だってこの3日間まったく姿見てないし声も聞いてないからたぶん神坂レイは引きこもったまま3日間も喋ってないことになるわけだよね!?
うわ耐えらんねぇ……俺だったら死んでる……3日間も喋らないとか死んだも同然だわ……。
…………。
まさか神坂レイ死ん……。
「いいいぃいいいやありえないッッ!!」
「うわおっ!」
頭を抱えて思い切り起き上がった直後、聞き慣れない声が驚いた様子ですぐ傍から聞こえた。


