「何を言っている。俺はいつも優しいじゃないか。」とアホの坂本が言うので「なるほど、お前の辞書にある優しさという言葉はきっと一般人の考える優しさとは別物なんだな。書き直せ」と言っておいた。
「まあいい。式まで時間がないから手っ取り早く話せ。何があった。」
「手っ取り早く話そうとしたのに邪魔をしたのはどこのどいつだ」
「用がないなら俺は先に行くが。」
「埒が明かないからもう話すヨ!昨日隣に信じられないくらいの超絶美少女が引っ越してきたんだヨ!それで眠れなくて起きれなかったんだヨ!そういうことだヨ!」
「妄想乙。」
「違ぇよリアルだよ!信じろ信じてくれ坂本!名前も知ってるんだよ神坂レイっていうんだぜすげぇだろ!しかも話もしたんだぜパネェだろ!!」
「自演乙。」
「さぁああかぁああもぉおおとぉおおッ!!」
どうしても信じないらしい坂本はそのままスタスタと会場である体育館まで歩いて行ってしまう。
ちくせう!!
坂本なら信じてくれると思っていた俺が間違いだった!!
確かに俺は日頃から二次元への道を探し回っているそこらへんの人だがしかし!!
今回はマジで三次元始まってんだよ!!
マジでリアルに超絶美少女が隣に引っ越してきたんだよ!!
妄想でも自演でもなく、真実なんだ!!
そうだこれはガイアが俺にもっと輝けとry
……なんかひとりで無駄に熱く語ってしまって申し訳ない持病の厨二病が。
いたしかたない。こうなったら、後日、坂本をウチに呼んでお隣さんを見てもらおうじゃないか。
お隣さん……そう、神坂レイを!


