神坂レイってこんな子だったっけ。
もっと凛として、大人びていて、俺よりも数歩先を行く女の子だと思ってたのに。
なんだよ。
今、同じ場所に居るじゃん。
どうしよう、どうしたらいいんだ。
手が届く。
「…………」
だから手を、伸ばしてみた。
「…………っ」
届いてしまった。
「…………っ!」
俯いていた彼女が、びくっと顔を上げた。
伸ばした手が触れていた頬は、やっぱり真っ赤。
瞳がぶつかる。
どうしよう、どうしたらいいんだ。
なんだっけ、そういえば、記憶が飛ぶ直前、俺は何かに気が付いたような覚えがある。
……そう、そうだ、神坂レイが静かな声で言った、言葉の後に――……
――大好きでした。
「……――俺も好き」


