小さな声がそう言った。
「……違うの?」
「あ、あの……嘘ついてごめんなさい…あの、落書きって言うか、その……描きたくて、描いてしまった絵で……気を悪くしたらごめんなさい」
「…………」
「…でも、眠ってる高橋くん見てたら、久しぶりに、すごく描きたいなって、思ってしまって……」
「…………」
「もうなんだか、病気なんじゃないかなってくらい、描きたくて描きたくて…描いたら落ち着くかなって思って、描かせてもらったんだけれど……」
「…………」
「どうしても心臓が落ち着かなくて、ゆっくり描けなくて、鉛筆でそれくらいしか…描けなくて……」
「…………」
「……あぁ、もう、なんだろう……描いてる間、死ぬかと、思ったの……」
右手の甲を左の頬に当てて、彼女は更に俯いた。
見なくても、それが顔の赤さを隠すためだということはバレバレだった。
でもよかった。
彼女がそうしてくれていてよかった。
だって俺も赤い。
今見られたら死ぬ。恥ずかしすぎて死ぬ。
たぶんそれくらい赤い。
うわもう、ってなる。
うわもうなんだよそれっていう。
心像が落ち着かないってなに、死ぬかと思ったってなにそれ。
超絶かわいい。


