隣の彼女が厨二病だったんだけど。





……う、うおわー……やべぇなんか急に照れ臭くなってきたうわああー!!

みたいな。


彼女は絵を胸に抱いたまま、わなわなと口を震わせる。


「……こ、これは、その、昨日、君のお見舞いに来てた時、その、ひ、暇だったから、練習がてら、描いただけで!あの、だから、なんでもないの、ただの落書きだから!き、気にしないで!あ、か、勝手にモデルにしてしまって、ご、ごめんなさっ」


彼女はあわあわしながら弁解する。


落書き、なわけないだろうと思ってしまう。

いや、神坂レイならあれくらいささっと描いてしまうのかもしれない。

鉛筆で描かれただけの絵だったし。

でもなんていうか、違う気がするって言うか……いやそれは自意識過剰に思えるから言わないけど。

でもやっぱ…落書きとは違うような……。

いやだって、さっきの絵の中の俺、生きてたよ……マジで……。

寝てたんだけど。絵の中で寝てたんだけど、でも生きてたんだよホント……。

それでも、やっぱり、


「……落書きなの?」

「……え!?」

「それ、ホントに落書き、なんです……?」


どうしても尋ねてしまう。

本人がそう言ってるんだからそれでいいじゃんって思うんだけど、でも気になって聞いてしまう。

神坂レイが目を泳がせる。

顔がどんどん赤くなっていく。

それに比例して伏せられていく顔。

もう、背景にある夕日よりも、赤い。



「……ち、違い、ます……」