ただ殺すのではない。
存在を消すのだ。

先程まであった筈のものを、なかったことにする。

ただ主の思うがまま、俺は彼等を消し続ける。

…罪悪感は、ない。
ただ虚しさが残る。

俺の手で消えてゆく彼等の悲鳴を黒く体に刻み続ける。

俺の名は、[真白(マシロ)]。主がそう名付けた。
恐らく俺の肌が白いからだろう。
主が呼ぶ俺の名を聞く度に、皮肉なものだと思う。
…俺は、罪で黒く汚れていくのに。