「あ、お帰り!遅いから心配しちゃったよ……って何それ?」 箱を持って帰ってきた私を見て、さくらちゃんが指をさす。 「由香里ちゃんに貰った大切なものだよ」 「は?」 ……正しくは榛名くんから貰うはずだったものだけれど。 「由香里ちゃん、ちゃんとゴメンねって謝ってくれた」 「うっそ!あの強情そうな女が?」 さくらちゃんが信じられない、と声をあげる。