「麻有ちゃんって、本当に馬鹿よね!超お人好し!」 渡り廊下に着くなり、前を歩いていた由香里ちゃんが振り返る。 「いくら勝負に負けたからって、本当に暁人のことを振っちゃうなんて」 彼女の言葉に唖然としてしまう。 「諦めるなんてこと、簡単に出来っこないじゃん」 と由香里ちゃんは私に言った。 「……私、本当はずっと前に暁人には振られてるんだよ」 ――えっ?