「さくらちゃん、どこ行くの?」 居ないと分かったら戻るのが普通なのに、何故か教室とは反対側へ。 「決まってるじゃん!中庭よ、中庭!」 ……え?中庭? 「意味分からなくていいから、黙ってついてきなよ」 そう言われ、さくらちゃんの後をついていく。 中庭に一体何があるんだろう、と不思議に思いながらその場にやってくると。 「――ほら、やっぱり居た」 さくらちゃんが指差した先には、女の子と二人で話し込んでいる榛名くんだった。