「どうせならドアに寄り掛かっちゃいなよ」 「う、うん」 私は向きを変え、ドアに身を任せる。 「少しは楽でしょ?」 と聞かれて頷く。 榛名くんと周りに迷惑がかからないように小さな声で話していると。 『この先、電車が大きく揺れますのでご注意ください』 その車内アナウンスが流れてすぐ、本当に電車が大きく揺れた。 「……っ」 その流れで立っていた人がバランスを崩して動く。 「あっぶねぇ……」 と榛名くんは何とか持ちこたえた。 ――が、私は自分の状況に戸惑った。