その場に取り残され、一人で更衣室に入っていく勇気がない私は、言われるがまま保健室へと歩いていく。
向かうまでの間、頭の中にはさっきまでの情景がずっと浮かんでいた。
凄く苛立った高木くんと、自分の手を見つめギュッと握りしめた榛名くん。
一体、二人に何があったんだろう。
あんなに怒った顔の榛名くんは初めて見た。
彼と話すようになったのは最近で、彼自身のことをそんなに知っているわけじゃないけれど……
でもやっぱりいつもと様子が違った。
榛名くんはちゃんとした理由があったから、高木くんに何かを言ったに違いない。
……そう、信じたかった。

