「取りあえず保健室行こう!唇切れてるし!」 女子が強引に彼を引っ張っていき、そこに集まっていた生徒たちはみんな散っていった。 一気に静かになる。 「私らは紫苑のところに行くから、麻有は今すぐ保健室に行って」 放心気味の私に、そう言うさくらちゃん。 「え……でも……」 今行ったところで、何をすればいいのかなんて分からない。 もしかしたら迷惑かもしれないし…… 「いいから!」 私の背中を押すと、二人は扉が開いたままの男子更衣室へと入っていった。