「榛名くん、大丈夫?!」 「一体何があったの!」 心配そうに駆け寄る女子。 「ゴメン、迷惑かけて……もう大丈夫だから」 一刻も早く立ち去りたいのか、そう言って何でもないような笑顔を浮かべる。 私が目を離せずに彼を見ていると、ふいに視線が重なった。 こんな状態で、不覚にも私の心臓は跳ね上がる。 榛名くんは私の姿に一瞬驚いたように目を見開いたが すぐにその目を逸らし、自分の右手を見つめながらギュッと握りしめた。