「はあ……散々だったな」 昨日はあの後、ずっと由真ちゃんに榛名くんとのことをしつこく問いただされた。 けれど答えるほどの関係でもなく、私はそのまま何も答えなかったけど。 「朝から何浮かない顔してんのよ!」 「……あ、さくらちゃん。別に何もないよ」 「そう?ならいいんだけど…… それより、さっきから何か視線感じない?」 さくらちゃんが靴を履き替えながら、そう言って首を傾げた。 「あ!佐脇さん!」 えっ?な……何?!