天神学園高等部の奇怪な面々Ⅳ

「んー…」

腕を組んで難しい顔をする龍太郎。

「変に隠そうとしたり、意識したりするから余計にぎこちなくなるんじゃないか?」

「え?」

雪菜が顔を上げる。

「可笑しけりゃ笑えばいいし、楽しけりゃ喜べばいい。感情のままに出せばいいのに、それを押し殺そうとするから妙な事になっちまうんだ」

「そ、そうでしょうか…」

困惑気味の雪菜の前で。

「『布団が吹っ飛んだ』」

龍太郎はベッタベタの駄洒落を言う。

それだけで。

「ぷくくくくくく!」

雪菜は何が可笑しいのか、ツボにハマッて笑い転げた。