「いい加減にしろ~貴様ら~…」

折れ曲がってヨレヨレの煙草を口に咥えて、郷が気だるげに言う。

「ただのお泊まり会でここに居させてやってんじゃないんだ…丹下の感じるっていう視線の正体を探す為なんだ。忘れるな~…」

「それはいいんですけど…」

尚もパタパタ顔を扇ぎながら雪菜が言う。

「具体的にはどうするんですか?」

「ふむ…」

ギィッ、と。

椅子の背凭れの音をさせて、郷が腕を組む。

「とりあえず夜を待とう…そうだ、晩飯がいるな…近所にコンビニがあるから人数分の弁当でも買ってきてくれ…貴様ら感謝しろ?俺の奢りだ…」