倒しても倒しても。

調伏しても調伏しても。

「キリがないな、こりゃ」

秋雨が額の汗を拭う。

校舎の隅から隅まで、三人は歩き回っている。

暗がりから、物陰から、隙間から、とめどなく現れ出でる魑魅魍魎達。

昼日中は明るく健全なイメージの天神学園が、深夜にはこうも様変わりしてしまうというのは一種意外でさえあった。