三度目の正直 〜二度あることは三度ある〜

「・・愛ねぇ。」

「あんたはあたしに心配かけるぐらいでいいの。あたしの大切な弟なんだから。」


「…愛ねぇ…。」



わかってる。



俺は愛ねぇの弟だから、大切にされていてそれには愛すら感じそうな程で…。


けど、それは弟だから。


わかってる、わかってる、必死に自分に言い聞かせる。



じゃあ、その愛は弟じゃなかったら俺には向いてなかったのかな…。


言葉はあまりに残酷で、血の繋がりはあまりにも無情で。



体はあまりに正直で…。


愛ねぇの顔が目から出る水で見ずらくなる。



俺、期待してたみたいじゃん・・・。

今でももしかしたらって思ってる、血の繋がりは絶対なのに。


この血が同じだから、愛ねぇと一緒に生きていけるのに。