愛ねぇは病院の患者用の真っ白い服を着ていた。

頭にはぐるぐる巻きの包帯が巻かれている。


いくら、俺を引いた車が悪かろうが俺が悪かろうが、愛ねぇは被害者だ・・・



なのに、なんで俺にこんなに優しくしてくれるんだよ・・。




「・・愛ねぇこそ、大丈夫?」



「おやま・・?陸があたしの心配するなんて本当に大丈夫?」



「俺、ふざけてるんじゃねぇんだよ!本当に愛ねぇが・・」




俺は本当に愛ねぇが心配だった。

姉とか弟とか、関係無い。





ただ愛ねぇが心配だった。