わたしは自分の気持ちに
気付かないようにしていた。

那智が女の子だいすきなことも
元カノを引きずっていることも
充分すぎるほどわかっていたから。



夏休みになると
たまにメールをする程度で、

バスケ部のマネージャーだったわたしは
部活とあそびに明け暮れ、

彼は彼で女の子数人をまぜて
家に泊まらせたりと自由にやっていた。


なんだかんだ毎日忙しかったわたしは
那智のことを思い出して恋しくなる、
なんてこともなく平凡に夏休みを終えた。




そして二学期を迎えた。