A sweetheart is a ghost

「すみません…ちょっと思い出しちゃって…。」


そんなわたしの横にしゃがみこんでくる亀川さん。

わたしの顔を覗き込み心配そうな顔を見せた。

豆電球の薄暗い明かりなのに顔がよく見える。


「思い出すのはしょうがないよ。辛かっただろうし。寝るまで話そうか。俺が一方的に話すから眠くなったら寝てよ。」


そう言いながら頭をなでてくれた。

女扱い慣れてるなってそのときは思わなかった。

優しくしてくれる亀川さんに少しずつ心を開き始めてる証拠かもしれない。


「高校のときな、俺野球部だったんよ。」


そう言いながら語り始めた。


「俺が坊主だよ?想像できんやろ?」

って笑う亀川さん。

確かに想像できない。


「モテんくてさぁ…」


とか言って色々高校の話をしてくれた。

モテないけど好きになって告白して付き合ったときの話。

初めてキスした話。

それから卒業して別れた話。

大学に入ってモテはじめた話。

初めて風俗に行った話。


おもしろすぎて眠くなくなってしまったけど亀川さんは明日仕事。

途中から寝たフリをしてた。


そして風俗の途中くらいから話をやめてわたしの頭を少し撫でて部屋を出た。

心の中でお礼を言った。