A sweetheart is a ghost

「土曜なのに1人?」


たずねてくる亀川さん。

1人じゃない…。

でも言えない…。



「…そうですけど…。」


俯きながら言った。

早く帰ってほしい。

きっと潤一に聞こえてるから。



「そんな緒方さんにプレゼント。はい。」


そう言って渡されたのは白い箱だった。

ケーキが入ってそうな。



「いや、いいです!!そんな申し訳ない…」



「俺、持って帰っても甘いものダメやから。大したもんじゃないし。」


そう言って強引に渡してくる。

こんな寒い中腕時計持ってきてくれてお土産まで…。

申し訳なさいっぱいになった。



「璃那、中入ってもらえよ。お茶くらい出しとけ。」



中から聞こえる潤一の声。

嫌なはずなのに…。

でもそれに反応しちゃいけない。

シカトするの嫌だけど何も反応せずに



「じゃお礼にお茶でも…。」


そう言うと待ってましたとばかりの顔をした亀川さん。


「いいの?じゃ遠慮なく。」


絶対流されないぞ。

そう自分に言い聞かせて中に入れた。

潤一のいる部屋の中に。