だけど、俺は教師でお前は生徒

痛いほどに強く掴まれた手首。



まぁ、こんな展開、予想してなくはなかったけど。



目が合った堀池先生は、両手で俺の左手をしっかりと握っていた。



「まだ何か??」



俺はあえて冷静な口調で堀池先生に問いかけた。



「……三嶋先生……迷惑なのは分かってます。だけど、だけど、他に頼る人がいないんです。助けてくださいっ……もう私ひとりじゃ不安なんですっ……」



すがるような真っ直ぐな瞳で俺を見つめる堀池先生。



「迷惑でも……好きなんです……私ではダメですか??」



必死で俺を引き留めようとする堀池先生の声は狭い店に響き渡っていた。



店内のあちこちから感じる視線。



さすがにこのやりとりは、こんな店の中じゃ目立ちすぎるよな。