だけど、俺は教師でお前は生徒

「どうしたんだよ……??」



俺はそっと澤村の頭を撫でた。



ゆっくり、ゆっくりと上がっていく観覧車の中、



澤村の頬に涙が一滴流れ落ちた。



「……ずっとこうしてそばにいたい……やっと三嶋先生に想いが伝わったのに……なのに、なのに……」



「大丈夫だよ。美波が俺に会いたくなったら、いつでも会いに行ってやるって」



抱き寄せた澤村の頬の涙を指先で拭うと、



俺にしがみつくように顔を埋める澤村。



「三嶋先生と離れたくない……離れたくないよ」



「一生の別れなんかじゃない……少しの間だけだ」



澤村とこうしていられたら……って、本当は俺だって強く願ってる。



でも俺は知っているから。



澤村の母親にとって、澤村の存在が支えとなんていることを。



そして、そんな母親を誰よりも理解しているのは、その澤村だってことも。