それでもさ、こんな俺でも、表面上は熱心な教師なわけで。



当然のように生徒からは親しまれ、



自分で言うのもなんだが、どの教師よりも人気者ってやつ。



生徒の親からも、信頼され、頼りにされる。



教師としての月日が流れていくたびに、



『いい先生』



俺の評判はそんな感じになっていた。



高校生である生徒達、自分の受け持つクラスの教え子にでさえ、



心からまっすぐに向き合うつもりもない俺を、



『三嶋陽斗先生は最高の先生』



だなんて、よく言えたものだよな。