100点の秘訣


佐奈のため息に反論しようと、意気込んだとき、佐奈の後ろに相沢の背中を見つけた。



「あ、相沢だ」

「ん?」


あたしの言葉に佐奈が振り返る。


「あらほんと。誰かと話してるっぽいね」


確かに。ここからは見えないけど、建物の陰に誰かいるみたい。

「あ、けど終わったっぽい」

誰かと話してた相沢は、陰にいる人に軽くお辞儀をして、反対側に歩いていくところだった。




これはあいつにあたしのやる気を見せ付けるいいチャンスかもっ!






「ちょっと宣戦布告してくる!」


あたしはそれだけ言って、相沢に向かってかけだした。