龍とわたしと裏庭で③【黒魔術編】

「まあそれはそうと、今回の件はこの系統だよね」

悟くんはハロウィン仕様のパッケージを指差して言った。

「そういうことだろ?」


「ああ、同じ臭いがするね」

圭吾さんが答える。

「系統が違っても上手く押さえ込めるかな」

 
「基本は一緒だろ? 相手は見つかった?」


「予想通りだったよ。ただ、本体が見つからない」


「近くにあるさ。そっちは僕の仕事だ」


何の話?


「明日は志鶴も出かけるからね」

圭吾さんが言った。


そうなの?


「じゃあ、明後日はわたしと出かけられるかしら?」

なっちゃんがチョコを口に入れながら言った。

「航太のサッカーの試合があるのよ」


「明日で用事は片付くと思うよ」

圭吾さんが答える。


「航太って陸上部じゃなかった?」

わたしは首をかしげた。


「陸上もやってる。サッカーは助っ人だ」


航太の言葉に悟くんが

「たまにいるんだよな。こういうスーパーマン」

って言った。