「で…?
俺にどうしてほしいわけ?」


「私の恋人のふりをして
エロ爺に諦めろッて言ってほしいのよ。
私一人じゃどうにも出来ないの。」



「お前のボーイフレンド君たちを
使えばいいんじゃないのか?」


痛いところを突かれて
言葉に詰まった

確かに
使えそうな男はいる

だけど
こんな形で貸しを作ったり
ぼろを見せるのも嫌だった



「…それは出来ない。
無理なら付き合わなくていいわよ。」


諦めて
チケットを戻そうとしたとき
すっと小松原の手がチケットを握った


え?

「わかった。
付き合うよ。
…場所と時間は?」


「今週の土曜11時。
うちに迎えに来て。スーツでね。」


「了解。」


そして
小松原は出て行った


よかった…

小松原が引き受けてくれれば
なんとかなうだろう…



私は妙な安心感を覚えながら
トイレに入って一服した


もうすぐ

長瀬が
弁当片手にやってくる…