それから
近くのホテル(ラブほじゃないわよ)で
一夜を明かし
朝方
昨日の余韻の残る体を無理やりたたき起こして
自宅まで送ってもらった


「次いつ会える?」

去り際の言葉に私は
うふっとだけ微笑んでドアを閉めた


「次いつ会える?」には答えない

男は一度や二度寝たからといって
簡単に手に入る様な女ではなく

簡単に落ちないような女の方が
駆り立てられる

と思う

いつも会えるわけじゃない
会っても必ずセックスできる訳じゃない

それが嫌なら離れていけばいい
基本ボーイフレンドを追うようなことはしない


去るもの追わず
来るもの選ぶ

これ私のモットー


お風呂に入って
出勤の準備をする


「あ。」


カットソーの襟もとから除く
鎖骨に赤い斑点を見つけて思わず声が出た


片桐め…
仕掛けやがったな…

仕方なく
ストライプのシャツを着て
第2ボタンまで締め
フレアなスカートを履いて


定刻通りに自宅を後にした