選んだのは

高収入だけど気さくで
車も持っている
ショップ店長
片桐30歳

【会いたいな。】


とだけ送信する


最寄駅に着くまでに
返信が来なければあきらめよう


と割り切って足を進めた


月明かりがに様に眩しくて
住宅街らしい静けさと
どこからか流れる夕飯の香が


なぜか
寂しさを掻きたてた 

~♪
送信して15分もたたないうちに
返事は来た

しかもメールではなく電話


「もしもし?」


『あ、鈴ちゃん?
メールありがとう。
嬉しくてつい電話しちゃったよ。』


人当たりのいい話し方
職業柄なのか彼との会話はとても楽しい


「えへ。
なんかふと片桐さんの事が浮かんだから
メールしちゃった。

夕食一緒に食べません?」


我ながら「えへ」等という事に寒気はするが
片桐はこういう風に
自分だけに甘えてくれる女が好きなのだ

いわゆる
「ギャップ萌え」