Strawberry[更新停止中]

「熱、あるんじゃ‥」

熱を確かめようと腕をそっと伸ばす。

‥‥?

手が額に届く前に浩太に手首を掴まれてしまう。

「浩太?」

「今日、一緒帰るぞ」

言いながら、手首を掴む手にグッと少しだけ力が込められた気がした。

「‥‥いつも一緒に帰ってるじゃない」

やっぱり、ちょっと変?

「確認しただけだよ」

そっぽ向いたままだった顔がちらっとこっちを窺うのが見えて、かわいい。

「‥なに笑ってんの」

「ううん、また放課後ね」

「‥おう」

かわいい、といったら最近怒るから慌ててごまかした。いつのまにか中等部の校舎に着いていて、軽く手を振って見送る。浩太は高等部なので校舎はもう少し奥にある。

浩太の背中を見送りふと顔を上げると、柔らかい日差しが色付き始めた木の葉を包む。
夏の蒸し暑さはもうなくて、肌寒い風が秋の訪れを知らせる。

ゴーン‥ゴーン‥‥

この学校独特の鐘の音。

!予鈴鳴っちゃった‥

慌てて校舎に駆け込んでいく。

いつもと変わりないようでいつもと少し違う朝。






でも、この日が最後の日になったんだ。