Strawberry[更新停止中]

泣き止まない彼女をやさしく抱きしめる。



細い体は力を込めるとすぐに壊れてしまいそうで。


――――どうして、泣く?


走って来たらしく、少し乱れた髪をそっと撫でながら、どうしようもなく期待で胸が膨らむ。


ゆっくりと背中に回された小さな手が、控えめにきゅっと俺のスーツを掴む。

ずっと押さえ込んできた愛しさが溢れて。


「‥‥ふ、えっ、‥‥」


泣きじゃくる彼女を、強く抱きしめた。





最後に会った日のことで、嫌いになんてなられてないって、思っていいのか?



ずっと、不安だった。




会えなかった間



ほんの少しでも、俺を思い出してくれた?



ほんの少しでも、俺がいなくて、寂しかった?







俺は、寂しくてたまらなかった―――‥‥‥