Strawberry[更新停止中]

私の涙はますます溢れて、止まることを知らない。


先輩は少し困ったような顔をして、ふわりと両手で頬を包んでくれる。

止まらない雫を、親指でそっと拭う。


「‥‥‥ゆう‥?」


「‥‥っ、く、、っ、‥」


嗚咽が止まってくれない。

先輩が、困ってる。
私が、困らせてしまってる。

そう、わかってるのに、しゃべることができない。
言葉に、ならない。



「―――――」


涙でにじむ視界の向こうで、一瞬、先輩の苦しそうな顔が見えた。
何か、苦しいことに、耐えているみたいな。


次の瞬間、体ごと引っ張られる。
一瞬視界が真っ暗になって、先輩の胸に引き寄せられたのがわかった。


「泣くな――‥‥」


先輩のにおいと腕のぬくもり。
耳元で、かすれたように囁かれた懐かしい声。


「‥‥ふ、えっ、‥‥」


私の涙腺はますます崩壊し、嗚咽も止まらなくて。
ただ、私の体をやさしく包んでいた腕に、力が込められていくのを感じていた―――