「ミノリが大人になった時、もしかしたら俺にも相手がいるかまも知れない」
「まぁ、そうなるだろうな」
「例えば……だけど。ミノリが高校生だとして、俺が彼女をミノリに紹介するってことになるとするだろ?」
「アハハッ、それにしても、涼介がそんなこと考えるなんて珍しいな」
「まぁ、珍しいついでに付き合えよ」
「おお」
「俺の相手の年齢は、俺よりも上か下か同い年かで考えたら、どれが一番ミノリとうまくやれると思う?」
「んー、難しいな」
ミノリの方へ目を向けて、誠二はフッと笑った。
「上じゃ、ミノリと更に歳が離れるってことだろ? 涼介と同い歳なら、まぁ分かり易く考えて玲子か。下だと、どれだけ下になるんだよって話しだけど。もし下だと仮定した場合、涼介がその子を甘やかしそうだからミノリがヤキモキするかもな」
どうやら、誠二は真面目に考えてくれたらしい。
「ま、ミノリと15も離れてんのに、下はないだろうけどな」
「確かにな」
「同い年くらいが、やっぱ無難じゃないか?」
「やっぱ、そうなるか」
恋だの愛だのって、多分もうないと思いながらの空論は、なんとなく虚しい気分だった。
ただ、ミノリさえ幸せでいてくれたら……。
俺にはそれが幸せなんだ。

