「わぁ~、あったぁ」
「え~どれどれ~? あ! ほんとだぁ! ミノリ凄いねぇ」
どうやらお目当ての四つ葉が見つかったらしく、ミノリは嬉しそうに玲子に促されてそれを引っこ抜いて、
「おにいちゃん、あったよ!」
やっぱり嬉しそうにそれを持ってかけて来た。
転びやしないかと少し心配もしたが、無事に俺と誠二の前に落ち着いた。
「お~、よく見つけられたな」
「うん! みつばとみつばの間にあったよ」
そりゃあそうだろうよと突っ込みたくもなったが……。
こういう所は、捻じ曲がっていない素直さというか、なんというか。
「これ、お兄ちゃんに、あ――」
「ん?」
途中で言葉を止めたミノリ。
“あ”と言ったってことは、その後“あげる”と言いたかったんじゃないのかと思ったが。
「これは、さきに、せいちゃんにあげるね? おにいちゃんのは、いまからまたさがしてくるね」
俺の期待は、その本人と隣りにいる誠二の存在によって、見事に裏切られていた。

