「別に俺がここに来た時に、ちょろっと教えてやるんでもいいぞ」
「・・・・・・いいのかよ」
「形に拘らないんであれば、先ずは遊び感覚でいいんだよ。本当に必要だって思ったら、道場に練習に来たらいいし。涼介も空いてる時間に一緒にやるってのもありなんじゃん?」
「まぁ、確かにな」
「逃げ方、かわし方、ちびっ子の世界にも、ちびっ子の世界なりに色々あるからな。教えておいて損はないと思うけど」
「ああ」
恭一の言いたいことは理解が出来るだけに、悩む。
今日の出来事は、確かに俺の中で引っ掛かった問題だった。
今はまだ保育園だからいいようなものの、小学生になったら。
なったらなったなりの生活にはなるが・・・・・・今以上に、ミノリの社会生活での状況が分からなくなる。
ミノリが成長するにつれて、俺の手からはどんどん離れていくことになる。
昔に比べて、学級崩壊が叫ばれている世の中にもなった。
イジメの問題もそうだし、教師そのものが追い詰められている感も否めない。

