その後、夕飯の仕度をする傍らで、俺は恭一にカブト虫の飼い方について、色々細かく聞いていた。
一方で、ミノリはぬり絵に夢中だった。
家に居るからと言って、ずっとミノリの相手が出来る訳じゃない。
ご飯の仕度や、洗濯を干している時とか、なにかに夢中になってくれていれば俺も安心で。
ぬり絵だとかパズルだとか、そういうことをさせたりで。
最近じゃ、結構キレイに塗れるようにもなって、ひらがなもなんとなく書けるようになって来た。
ミノリは塗り絵にとことん夢中で、こちらの話しには全く耳を傾けることを知らず――そんな中、カブト虫の話しを止めた恭一がある提案を俺にして来た。
「なあ、ミノリちゃんに、ピアノ以外で習い事とかさせないのか?」
「ん?」
「最近、千春がスイミング行き始めた」
「そうなのか?」
「ミノリちゃんもスイミングどうよ? やるなら、俺が送り迎えしてやるけど」
「・・・・・・」
恭一の提案は、なかなかいいと思った。
まあ、通わせるなら、勿論俺が送り迎えはするけど。
スイミングか――。
本当に、いいかも知れない。

