「つのがあるほうがおしゅ?」
「うん、角がある方がオスのカブト虫だよ」
「みぃ、こわいから、しゃわれない」
「触らなくてもいいんだよ。たま~に覗いてあげたらいいよ」
恭一の言葉にミノリは、はぁ~い、と返事をしていた。
フタをパチンと閉めた恭一。
「涼介、お前、カブトムシの飼い方分かるよな?」
そう聞いて来た。
「ん? まぁ、なんとかなるだろ」
「おいー、大丈夫かよ」
「悪い、俺、カブト虫を飼った記憶がない」
「マジかよ・・・・・・お前、間違ってもスイカとかあげんなよ」
「スイカってダメなのか?」
「うわ、そういうレベルか」
「カブト虫って言ったら、スイカってイメージだけど、違うのか?」
「下痢するから絶対ダメだぞ」
「――は? 下痢って、カブト虫が下痢するのか?」
「まあ、下痢は表現のひとつだけど」
「なんだよそれ」
「スイカは水分が多すぎて、排泄の頻度が多くなるから、あんま良くないって親父が言ってたことがあったけど、実際はどうなんだろうな?」
俺にその答えを求められても。
知らねぇよ、と・・・・・・心の中で思わず突っ込んだ。

