ならばと思って先ずはひと笊と店主に言うと、「じゃー特別におまけなー」と、更に3本を加え、袋にまとめてくれていた。
「トマトもたべたいなぁ」
「はーい、トマトねぇ」
「なしゅも!」
「はーい、茄子ねぇ」
「あ! しゅいかだ!」
「あんちゃん、どうする? スイカも食べるか?」
「あ、はい」
ミノリと店主のやり取りに、もう好きに選んでくれといった感じだった。
ミノリが楽しければ、それでいいし、ミノリが笑ってくれてさえいれば――。
「おじしゃん、もももね!」
「は~い、桃ねぇ~」
「やらわかいやつねっ!」
「アッハハ! やわらかいやつなぁ」
「うん、やらわらかいのっ!」
「やわらかいのね~」
「やらわかい、ももぉ~」
店の中を見て回っていた恭一がミノリと店主のやり取りに、離れた所で笑い。
「かっわいいなぁ、ミノリちゃんは」
その店主の言葉に、ミノリは、えへへぇ、と愛想を振りまいて笑っていた。
ミノリと店主。
その2人を見てから、店主の脇に置かれていた品物を見て、夕飯はどうしようかと考える。
ナスにトマトにキュウリ。

