「はい、そうです! ミノリちゃんは戦隊モノとか、お家のテレビで見ていたりしますか?」
「その類の番組は、見ないですかね」
この場合、見せないと言ったほうが、正解ではあるが・・・・・・。
「キッカケは、その戦隊ごっこみたいで」
「・・・・・・」
「ジャンケンで赤レンジャーを決めていたら、蓮君が負けたみたいで・・・・・・最終的にミノリちゃんはピンクで他の男の子が赤レンジャーや緑やら青レンジャーに決まって」
「・・・・・・」
俺には、なにがなんだか理解出来ない遊びだが、保育園では結構活発に遊んでいるんだなと、それが率直な感想だった。
「それで、へそを曲げちゃったみたいなんですよね・・・・・・」
「蓮君が、ですか?」
「――ええ。今やっている戦隊モノって、レッドとピンクが恋仲なんで」
「はい?」
「こんなこと言うのもあれなんですけど・・・・・・。好きなんですよね、蓮君はミノリちゃんのことが」
「・・・・・・」
「それで、黄レンジャーって女の子がやっている役なんですけど、本当なら蓮君が黄レンジャー役だったみたいなんです。けど、嫌がって敵役をやるって言い出したみたいで」

