「最初は、ふざけている感じだったらしいんです」
「そうですか」
「でも、ヤダって・・・・・・そう言いながら、蓮君から逃げていたみたいで」
「・・・・・・」
「さつきちゃんと・・・・・・他にも何人かのお友達が止めようとしてくれたみたいなんですけど。蓮君の暴走は止まらなかったみたいで」
「暴走・・・・・・ですか」
「はい。最近は特になんですけど。入園した時から、ちょっと気性が荒いような、そういう感じのことを蓮君のお母さんからは聞いていたんですけど」
「・・・・・・」
「でも、最近ちょっと乱暴さに拍車が掛かってて」
蓮くん――て、ああ、思い出した。
最近引っ掻かれて帰って来た時に、「りぇんくんが、ひっかいたの」って、ミノリが言ってたよな。
それじゃあ、さっき園長と一緒にいたチビが蓮くんか。
「最近は、男の子同士で戦隊ごっことかをやっていたりするんですけど、ミノリちゃんが借り出される率って高いんです」
「はい?」
「あ、すみません・・・・・・戦隊モノって男の子の間で流行ってるんですけど、」
「なんとかレンジャー、みたいなやつですか?」

