「ねぇ、梨亜ぁ〜なんだよ〜」
連れていかれるままにショッピングモールに入った。

* * *

「着ーいたっ」
梨亜が向かっていた所、それはランジェリーショップだった。
「え、何何?!」
私は何のためにランジェリーショップなんかに来たのか分からずオロオロとする。
すると、梨亜は自分の財布で私の頭を軽く叩き、にやにやしながら笑った。
「なーに言ってんの(笑)高校生の男女が何も無いわけないでしょ。」
「はぃぃぃぃぃい??」
話題が話題で私の声は裏返る。
そんな私を見て梨亜はここぞとばかりに笑った。
「さーて、派手なの選ぶっかなー♪」
乗り気な梨亜の強引な行動で、結局私はピンクと黒のレース、ヒモになっている、所謂勝負下着と言うものを買わされた。
私は帰りの電車で、「恥ずかしいなあ」を連発していたが、梨亜は宜しいと言う顔をしている。
梨亜はいつも私より大人だなあ…。

* * *


“ガチャ...ガサガサ”

ついに明日は海デートの日だ。
あれからいくつもの梨亜からのアドバイスを受け、ある意味準備はバッチリだ。
昨日梨亜に帰り際「どこまで進んだか教えてねっ!」と言われたのが、思い出しただけで、頬を熱くさせる。
明日、どんな気持ちで和津は来るんだろう?
そんなことを思いながら、あのランジェリーをバックに詰め込み、眠りについた。