「・・・・・・・・は・・・・はぁ・・は」
自分の息遣いが不安を生む。
和津・・・和津・・・・。
私は何故か学校に走っていた。

♪ぅう゛・・・・

携帯のバイブ。
新着メールの相手。
“大澤 昂”
和津の幼馴染みで同じクラスの
真面目で誠実な人だ。
メールの内容を見る。

【さっきの電話俺だから。とりあえず、中央総合病院に来い。和津の名前を出せ。】

嫌な予感は的中かもしれない。
でも逃げるワケにはいかないよね。
私は方向を変え、中央総合病院に急いだ。
夏の風は私を通り抜ける。
どうか・・・和津・・・・・。

遠くで荒波の音を聞いた、今年で一番暑い日だった。