はぁ、はぁ、 荒い息づかいが聞こえてそちらをみれば、 膝に手をついて肩で息をしている奏の姿があった。 手提げのスクールバッグはリュックみたいに背負っている。 あんだけ時間なかったわりに、今日も髪のセットはかんぺきだ。 でも驚くところはそこじゃない。 「……あんた、自転車は?」