ぱちっと茶髪くんのまぶたが開いて、

髪と同じ色の彼の瞳と、私の真っ黒な瞳が、まっすぐにぶつかり合う。

突然のことで声が出ない。

どうしよう、

え、何この沈黙、気まずいって。


じっと見つめ合っていると、

数秒してから彼の口が少し動いた。


「……り…」


………り?

え?『り』って何?



「…理桜ぉぉぉ!!」


「きゃあああっ!!」



目の前が真っ暗。


背中に回ってるのは力強い腕。



もしかしなくても…


……抱きしめられてる!?